部屋の照明をもっと快適に、もっと便利に――。
スマートホーム化を考えるうえで、最初に思いつくのが「照明のスマート化」ではないでしょうか?
毎日使う照明が、自動でついたり、声で操作できたりしたら、とても便利そうですよね。
しかし実際には、「設定が難しそう」「導入したいけどよく分からない」など、興味はあっても踏み出せない人が多いのが実情です。
そんな方におすすめしたいのが、今回紹介する「SwitchBot スマート電球(E26)」です。
専用の工事は不要。今使っている電球をこれに取り替えるだけで、スマホ操作・音声操作・スケジュール設定・調光・調色など、思い描いていたスマート照明の機能が一気に手に入ります。
本記事では、そんなSwitchBotのスマート電球を実際に使ってみた感想を、本製品の特徴を踏まえた上でレビューしていきます。
SwitchBot スマート電球とは?
IoTデバイス累計販売台数No.1を誇るSwitchBot。
今や世界中のユーザーに選ばれているこのブランドは、スマートホーム市場において確固たる地位を築いています。
その強みは、シンプルな操作性、手頃な価格、そして他社製品との高い互換性。
今回紹介するSwitchBot スマート電球(E26)は、そんなSwitchBot社が展開するスマートホーム製品の一つで、既存の照明を簡単にスマート化できるLED電球です。
Wi-FiやBluetoothで接続することで、専用のSwitchBotアプリから遠隔で照明のON/OFFや調光・調色ができるほか、スケジュール設定やオートメーションによる自動制御も可能。また、Amazon Alexa、Google Assistant、Siriショートカットといった音声アシスタントにも対応しており、「アレクサ、電気をつけて」と話しかけるだけで照明を操作することもできます。
一般的なE26口金を採用しており、特別な工事や専用器具は不要。今ある照明器具に取り付けるだけで導入できるため、スマートホーム化の入門としてもおすすめの製品です。

E17口金には非対応なので要注意!
変換アダプタを別途用意することで対応できます。
基本スペック
本製品のスペックは、以下の表の通りです。
| SwitchBot スマート電球 E26 | |
|---|---|
| サイズ | 60×60×116mm |
| 重量 | 93g |
| 定格消費電力 | 10W |
| 定格電圧 | 100-240V AC |
| 口金サイズ | E26 |
| 全光束 | 800ルーメン |
| 光源寿命 | 約25,000時間 |
| 光色 | 調光調色 (2700K-6500K + RGB) |
SwitchBot スマート電球を取り付けてみる
開封




パッケージには他製品との連携や音声コントロールについて記載されています。
今回購入したのは単品モデルですが、2個セットでも販売されています。


パッケージ内容は最低限で、スマート電球本体と取扱説明書のみが同梱されています。
外観・デザイン




こちらがスマート電球本体です。
外観はまさに電球らしいシンプルなデザインで、どんなインテリアにも違和感なく溶け込む印象を受けます。
サイズは60×60×116mmで、一般的な白熱電球と比べるとやや細長く感じられました。


先述の通り、口金サイズはE26です。
取り付け・設定
それでは、スマート電球の取り付けに移ります。
プラグミニの登録・設定は、全て「SwitchBot」アプリから行います。
iPhone / Androidの両方に対応しています。


スマート電球を照明機器に取り付けます。
取り付け方法は一般的な電球と同様で、ソケットに回してねじ込むだけです。




照明機器の電源を入れておくだけで、Bluetoothにより自動で検出されます。




注意事項に従って、スマート電球と端末のペアリングを行います。
なお、説明にある通り、金属製のランプシェードは電球のWi-Fi信号の強度に影響を与える可能性があるため、使用することができません。


あとは電球をWi-Fiに繋ぎ、スマート電球の名称・ルームを設定することで、設定完了です。
このように、指示通りに設定を進めるだけで手軽に設置が完了します。
この手軽さこそが、スマートホーム化へのハードルを大きく下げてくれる、SwitchBot製品の魅力の一つと言えます。
機能の紹介
さて、本製品には様々な機能が搭載されており、アプリ上から直感的に操作・制御することが可能です。
ここからは、それらの機能について詳しくご紹介していきます。
1,600万色のカラーによる自由な調光・調色




SwitchBot スマート電球は1,600万色のカラーを用いて自由に調色することができます。




電球の明るさや色温度、カラーはSwitchBotアプリ上から指定することができます。
一度設定してしまえば、電源を入れ直しても設定が保持されるため、都度再設定する必要がなく便利です。




また、色が徐々に変化していく「動態効果」モードや、周囲の音に反応して次々と色が切り替わる「ミュージック」モードも搭載。
これらを活用すれば、パリピ空間を創り出すことも可能です。
…まあ、実際に使うのは友達が遊びに来た時くらいかもしれません。
痒い所に手が届くスケジューリング機能




「遅延実行」や「スケジュール」機能を活用すれば、たとえば夜になると自動で点灯し、就寝時間には自動で消灯するといったように、照明の制御を自動化することが可能です。
時間や曜日だけでなく、フェード時間や明るさ、カラーまで細かく設定できるので、使いこなせば日々の暮らしがより快適になるはずです。
私は普段、Google Home側で照明を自動制御していますが、SwitchBot単体でここまで完結できるのは魅力的だと感じました。
消費電力量を可視化できる


以前プラグミニをレビューした際にも触れた通り、SwitchBot製品には消費電力のモニタリング機能が搭載されているものがありますが、このスマート電球でも同様に、アプリ上で消費電力を確認することが可能です。
電球の使用状況が可視化されることで、節電意識の向上や、無駄な電力消費の見直しにもつながります。
さらに、標準的な60W電球との消費量の比較も表示されるため、本製品による省エネ効果をより直感的に実感することができます。
Amazon AlexaやGoogle Homeとの連携


SwitchBot製品は、Amazon AlexaやGoogle Homeなどの音声アシスタントと連携することで、音声による操作が可能になります。
電球のオン/オフはもちろん、カラー変更や明るさの調整も声だけで操作できるため、日常の中で便利に活用できます。
実際、私の自宅では「Google Nest Hub」を活用しており、Google Home側の自動化機能を用いた部屋中の家電の一括制御や、就寝前の音声による消灯など、快適なスマートホーム生活を送る上で必要不可欠な機能になっています。
さらに、別途「SwitchBotハブ2」を導入すれば、外出先からの遠隔操作にも対応可能になります。
加えて、ハブを通じてスマートホーム共通規格であるMatterにも対応できるため、Appleの「ホーム」アプリからSwitchBotスマート電球を操作することも可能になります。
……とはいえ、実はこの音声アシスタントとの連携には苦戦しました。
詳細は、次の項目でご紹介します。
アシスタント連携で躓いた話
さて、先ほどご紹介した音声アシスタントとの連携機能ですが、実は当初は上手く動作しませんでした。
具体的には、音声アシスタントとの連携そのものは正常に完了するのに、アシスタント経由でスマート電球を操作しても、何の反応もないという症状が発生。
我が家では他にも複数のSwitchBot製品を使用しており、それらは全て問題なく制御できていたため、今回導入した電球側に原因がある可能性が高いと判断しました。



とにかく、しらみつぶしで検証して原因を探るしかないか…
最終的には無事に制御できるようになったのですが、ネット上を調べても今回の症状に関する情報が見当たらなかったため、同じように困った方の参考になればと思い、備忘録として残しておきます。
音声アシスタント側を疑う→問題なし
まずはGoogle Home側に問題があるのかを切り分けるため、他社のスマートホームサービスとの連携を試してみました。
私が使用しているスマートフォンはSAMSUNGのGalaxy Z Fold4ということもあり、SAMSUNG純正のスマートホームアプリ「SmartThings」との連携に挑戦。
……しかし、こちらもGoogle Homeと同様、スマート電球だけが制御できないという状態に。
やはり、問題はスマート電球側にある可能性が高いです。
Wi-Fi接続を疑う→問題なし
次に疑ったのは、スマート電球とWi-Fiの接続不良です。
アプリ上では「接続済み」と表示されており、通信が途切れている様子もありませんでした。
念のため、ルーターの設定も確認。
IPアドレスの重複やフィルタリングなど、ネットワークに影響しそうな項目も一通り確認しましたが、特に問題は見当たりませんでした。



以前、SwitchBot製品とルーターの相性が悪く、接続で大苦戦したことがあったのですが、今回は違うようですね…
ファームウェアのバージョンを疑う→解決
最後に疑ったのは、スマート電球のファームウェアバージョンです。
購入時点でのバージョンは「V1.0」。つまり、出荷時の初期ファームウェアということになります。
アプリ内ではアップデートの案内なども特に表示されなかったため、
「V1.0が最新なのかな?」と一旦はスルーしてしまったのですが――



割と頻繁にアップデートが来る印象のSwitchBot製品、だいぶ前に発売したスマート電球が初期バージョンのままだというのはありえるのかな?
と疑問に思った私は、ネットを日夜徘徊しました。
すると、
1.ハブ2/ハブミニ(Matter対応)→歯車マーク→設定→Matter設定(ベータ版)の順番でハブ2/ハブミニ(Matter対応)ファームウェアバージョンのアップデートをお願いいたします。
2.ハブ2/ハブミニ(Matter対応)経由にてMatter(マター)に対応可能なデバイスを図のように案内させていただきます。
Hub 3/Hub 2/ハブミニ(Matter対応)経由でMatterに対応可能なデバイス(SwitchBot公式フォーラム)より
そのファームウェア更新リストの中に、なんとスマート電球もリストアップされているではありませんか!
つまり、SwitchBotハブ経由でのMatter対応を実現するために、スマート電球にも一度はファームウェア更新が配信されていることがわかりました。
ただ、アプリ内ではファームウェア更新の通知が来ていなかった為、上のサイトの指示に従い、アプリ内のフィードバック機能よりサポートに連絡することにしました。
返信を待つこと数日後…
スマート電球向けのファームウェアバージョン「V1.8」のアップデートが可能になりました!
指示に従ってファームウェアを更新したところ、これまでの不機嫌さが嘘のように一変。
音声アシスタント経由でも問題なくデバイスを制御できるようになりました。



一時期はどうなるかと思ったけど無事に使えるようになって良かった…
めでたしめでたし。
まとめ


ということで、「SwitchBot スマート電球 E26」のレビューでした。
豊富なカラー・明るさ調整に加え、遅延実行やスケジュール機能など多彩な自動化が可能で、日々の生活を快適に彩ってくれます。
さらに、SwitchBotハブ経由でのMatter対応や主要音声アシスタントとの連携も実現できるため、スマートホームの中心的存在として活躍してくれるでしょう。
一方で、初期ファームウェアに起因する連携不具合には少々手こずりました。
サポートは丁寧かつ迅速に対応してくださり好印象でしたが、手軽さを売りにしているSwitchBot製品としては、やや気になるポイントではありました。
それでも、スマート照明の導入を考えている方、音声操作や自動化で生活を便利にしたい方には、SwitchBotのスマート電球は十分におすすめできる選択肢です。
ぜひ、あなたのスマートホーム構築に加えてみてはいかがでしょうか。


- 1,600万色のカラーによる自由な調光・調色
- スケジューリング機能の豊富さ
- 消費電力量の可視化
- ファームウェア更新にサポートへの連絡が必要な煩わしさ














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