2023年5月にAndroidで先行して始まったスマホでのマイナンバーカードの利用（スマホ用電子証明書搭載サービス）が、本日（6月24日）より、ついにiPhoneでも利用可能になりました！
これにより、物理的なマイナンバーカードを持ち歩かなくても、iPhoneだけでさまざまな行政手続きやオンラインでの本人確認が行えるようになり、利便性が大幅に向上します。
では、iPhoneにマイナンバーカードを追加すると何が変わるのでしょうか？
本記事では、設定の流れ、現段階での活用方法や今後の展望について解説していきます。
Appleウォレットへのマイナンバーカードの追加
iPhoneにマイナンバーカードを追加する手順は、非常にシンプルです。
まず、手元にマイナンバーカードを用意しましょう。そして、iPhone内の「マイナポータル」アプリを最新バージョンにアップデートしておきます。
アプリを起動すると、ホーム画面に「マイナンバーカードをiPhoneに追加」というメニューが表示されます。「追加をはじめる」をタップし、画面の案内に従って操作を進めていきましょう。
途中、マイナンバーカードの発行時に各自で決めた「券面入力用暗証番号」（数字4桁）と、「署名用パスワード」（6〜16個の英数字）の入力が求められます。事前に確認しておくとスムーズに作業が進みます。
そして顔認証を行い、iPhone内に保存されるマイナンバーカード用として、新たに同じく「券面入力用暗証番号」と「署名用パスワード」を設定します。こちらは、物理カードと同じパスワードを使うことも可能です。
すべてのステップを終えると、Appleウォレットにマイナンバーカードが追加されます。5分程度の作業で手軽に追加することができました。
iPhoneのマイナンバーカードで何ができる？
Appleウォレットにマイナンバーカードが追加されたことで、iPhoneのサイドボタンを2回押すだけで手軽にカードを呼び出せるようになりましたが、このカードを用いて何ができるのでしょうか？
サービス開始時時点（6月24日）では、薬や医療費、年金といった情報の確認や、引越しの手続き（転出届の提出・来庁予定日の予約）といった各種行政サービスに加え、コンビニエンスストア等での住民票の写しや印鑑登録証明書の各種証明書の取得サービスにも、物理カードに代わりiPhoneをかざすだけで利用することができるようになりました。
物理カードのパスワードが無くとも、Face IDやTouch IDといった生体認証を使ってログインするだけで手軽に使用できます。カードを持ち歩かなくて済むのもメリットと言えるでしょう。
ただし、マイナンバーカードを運転免許証として使う「マイナ免許証」のサービスはiPhoneのマイナンバーカードでは利用できない点に注意が必要です。つまり、運転するためには運転免許証又は物理マイナンバーカードを持ち歩く必要があります。
同様に、健康保険証の代わりになる「マイナ保険証」のサービスも現段階ではiPhoneのマイナンバーカードでは利用できません。
今後の展開は？
現時点では、iPhoneに追加したマイナンバーカードが利用できる場面はまだ限られていますが、順次、対応範囲が拡大される予定です。
まず、確定しているスケジュールとしては、2025年7月以降、市区町村の窓口での本人確認や年齢・住所の確認にiPhoneのマイナンバーカードが利用可能になります。
さらに、先に紹介した「マイナ保険証」としての利用も、2025年秋ごろから対応予定。
9月以降、一部の医療機関から順次対応が始まり、既存のマイナ保険証読み取り機に外付けされたカードリーダーへ、iPhoneやAndroidスマホをタッチすることで利用できるようになります。
そして今後の展望として、マイナ免許証としての利用に加え、民間サービスでの本人確認・年齢確認・住所確認への利用も検討されています。
マイナンバーカードのデジタル化が進むことで、日常生活のあらゆる場面において、よりスムーズでスマートなマイナンバーカードの利用が期待されています。
まとめ
選考してサービスが始まっていたAndroidスマホに加え、iPhoneでもマイナンバーカードが利用できるようになったことで、行政手続きや本人確認がより手軽かつスムーズに行えるようになりました。
現時点では利用できるシーンは限られていますが、2025年夏以降には窓口での本人確認や「マイナ保険証」としての利用も始まり、今後さらに活用の幅が広がっていくことが期待されます。
日常的に使うスマホにマイナンバーカードを取り込むことで、物理カードの携帯が不要になるだけでなく、セキュリティ性や利便性の向上も図られています。
導入を迷っている方は、この機会にぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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